厚生労働省の履歴書様式例 性別欄を任意記載欄に変更

Posted on 2021/05/28

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 採用においては公正な採用選考が求められ、応募者から提出させる応募書類には、就職差別につながるおそれのある事項を含まないようにすることが求められています。今回、この応募書類のひとつである履歴書について、厚生労働省が新たな様式例を作成しました。

[1]新たな様式例を作成した背景

 厚生労働省では、これまで新規学校卒業予定者以外の応募者については、一般財団法人日本規格協会(以下、「日本規格協会」という)がJIS規格の解説の様式例において示していた履歴書の様式例を使用することを推奨していました。2020年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、厚生労働省で履歴書の様式について検討が行われ、新たな履歴書様式例が作成されました。
 採用選考時に使用する履歴書の様式は、この様式例を参考にしつつ、公正な採用選考をするよう厚生労働省は周知しています。なお、履歴書の様式にこの様式例と異なる記載欄を設ける場合は、公正な採用選考の観点から特に留意が必要です。

[2]厚生労働省の履歴書様式例とJIS規格様式例の相違点

 厚生労働省の新たな履歴書様式例と、従来のJIS規格様式例の相違点は以下の2点です。 

  1. 性別欄を任意記載に
    ・性自認の多様な在り方に対応するため、〔男・女〕の選択ではなく任意記載欄とする。
    ・応募者が記載したい内容で記載することとなる。
    ・応募者が記載を希望しない場合は、未記載となる場合がある。
  2. 「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の4つの項目欄の削除
    ・4つの項目は、特に応募者のプライバシーの要素が非常に高い情報であることなどを踏まえ、項目欄として設けないこととする。
    ・超過勤務や休日出勤、緊急対応、配置、転勤等の関係で、4つの項目に記載された情報を把握していた場合は、公正な採用選考に留意した上で、面接時等に適切な質問で確認するようにすることとする。

 履歴書以外に、企業独自で応募書類を作成したり、インターネット上のホームページの中にエントリーシートを設定したりしている場合もあるでしょう。そうした書類等に、就職差別につながるおそれのある項目が含まれていないか、併せて確認し問題がないように見直しましょう。

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