労働基準監督署の「定期監督等」において違反件数が多い項目

Posted on 2024/03/29

 厚生労働省では、毎年、労働基準監督年報を発行しており、労働基準監督署等による様々な活動実績を見ることができます。今回は、令和4年版の労働基準監督年報の中から、多くの方の関心が高いと思われる「定期監督等」の違反状況とその注意点をとり上げます。

[1]定期監督等における違反の上位10項目

 労働基準監督官が企業に訪問するような調査(監督)は、年間171,528件行われており、そのうち、毎月一定の計画に基づいて実施される「定期監督等」が142,611件(全体の83.1%)、労働者からの申告に基づいて実施される「申告監督」が16,639件、(全体の9.7%)、再監督が12,278件(全体の7.2%)となっています。このように見ると大半が「定期監督等」であることが分かります。

 そして、この「定期監督等」における違反状況について、件数の多いものからみてみると、以下のようになっています。このように健康診断や安全基準など、労働安全衛生に関する違反の指摘が多くなされており、労働時間や割増賃金が続いています。

定期監督等における違反の上位10項目

[2]2024年4月以降に注意したい「労働条件の明示」に関する違反

 2024年4月より、労働条件の明示ルールが変わり、明示事項が追加されます。これにより、来年度以降の労働基準監督署の調査において、この確認が行われることが考えられます。2024年4月1日以降に締結するものより対応が必要になりますので、まだ準備していない場合は早めに対応しましょう。

 

 労働条件の明示以外の項目についても、法令の条文に立ち返って問題がないか確認し、労働基準監督署から指摘を受けないようにすることが求められます。

Posted in お知らせ

「良い会社にしたい!」を
お手伝いする
秋田市の
社会保険労務士事務所です

対応地域

秋田市を中心に幅広く対応いたします!

秋田市 能代市 横手市 大館市 鹿角市 由利本荘市
潟上市 大仙市 北秋田市 にかほ市 仙北市