2021年度に13.97%まで上昇した男性の育児休業取得率

Posted on 2022/09/02

 先日、厚生労働省から「令和3年度雇用均等基本調査」(以下、「調査」という)の結果が公表されました。この調査は、男女の均等な取扱いや仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態把握を目的に、厚生労働省が毎年実施しているものです。以下では、この調査結果の中から男性の育児休業取得率と育児休業の取得期間、そして法改正により10月より始まる産後パパ育休についてとり上げます。

1.男性の育児休業取得率と育児休業の取得期間

 男性の育児休業取得率は2020年5月29日に閣議決定された少子化社会対策大綱で、2025年に30%という数値目標が立てられており、目標達成に向けて政策の実施が進められています。今回の調査結果を見ると、2021年度の男性の育児休業取得率は13.97%となり、2020年度の12.65%から1.32ポイント上昇し、調査以来、過去最高となりました。調査の中で注目すべきは育児休業の取得期間(2020年4月1日から2021年3月31日までの1年間に育児休業を終了し、復職した男性の育児休業期間)であり、その割合を2015年度、2018年度と比較してみると、下表のようになります。(※表はクリックで拡大されます。)

表 育児休業の取得期間の割合

 これをみると、2015年度は「5日未満」が半分を占めていましたが、徐々により長い期間を取得する人の割合が増えていることがわかります。

2.10月からスタートする産後パパ育休

 男性の育児休業に関連する出生時育児休業(産後パパ育休)の制度が2022年10月1日よりスタートします。この産後パパ育休は、原則2週間前までに申し出ることで、子どもの出生後8週間以内に4週間を上限として取得できる新たな育児休業です。2回に分割して取得できるほか、労使協定を締結することで、会社と従業員が事前に合意した範囲で産後パパ育休の期間中に働くことができるという特徴があります。従来からある育児休業よりも柔軟性のあるものであることから、今後、この産後パパ育休への関心が高まることが予想され、従業員がその取得について相談してくるケースが増えてくるでしょう。また、10月1日からは育児休業中の社会保険料の免除の仕組みも変更となります。

 このように10月は育児休業に関連する制度が大きく変わるタイミングとなりますので、まずは制度の内容を理解し、従業員から質問があった際にはわかりやすく説明できるように準備をしておきましょう。

Posted in お知らせ

「良い会社にしたい!」を
お手伝いする
秋田市の
社会保険労務士事務所です

対応地域

秋田市を中心に幅広く対応いたします!

秋田市 能代市 横手市 大館市 鹿角市 由利本荘市
潟上市 大仙市 北秋田市 にかほ市 仙北市