Posted on 2019/07/26
前年度の保険料を精算し、新年度の概算保険料を納付する労働保険の年度更新が終了したところです。従業員に1年間に支払った賃金を集計する作業は手間も大きく、保険料の納付期限である7月10日が近づくにつれ、業務に負担を感じた担当者もいたのではないでしょうか。今回は保険料の納付にゆとりを持つことができる保険料の口座振替の制度を紹介します。
【1】口座振替による納付のメリット
労働保険料は申告書とともに送付される納付書を記入し、金融機関の窓口で納付しますが、手続きをすることにより口座振替に切り替えることができます。切り替えることで、以下のようなメリットが受けられます。
1.保険料納付のために、毎回金融機関の窓口へ行く手間や待ち時間が解消されます。
2.納付の忘れや納付遅れがなくなり、これらの際に必要となる延滞金が課される心配がなくなります。
3.手数料はかかりません。
4.保険料の引き落としが、通常の納期限より遅く、最大約2ヶ月のゆとりができます(下表参照)。
なお、口座振替の申込み手続が完了した後は、金融機関の窓口で年度更新申告書の提出ができず、労働局労働基準監督署への持参や郵送による提出が必要になります。
【2】口座振替に切り替えるための手続き
口座振替に切り替えるには手続きが必要です。申込用紙を厚生労働省のホームページからダウンロードをして手続きをするか、最寄りの労働局・労働基準監督署の窓口からも入手し記入、金融機関への届出印を押印の上、口座を開設している金融機関の窓口に提出します。一部の金融機関では取扱いをしていないため、手続き前に取扱いをしているかの確認をしておくとよいでしょう。
なお、口座振替が行われるときには口座振替納付日の約3週間前に引き落とし内容が記載されたハガキが、また口座振替後も約3週間で引き落としの内容が記載されたハガキが会社に送付されます。
口座振替をしていない会社では、すでに全期/第1期の納付を済ませているかと思いますが、来年度または第2期から切り替えるためには、今のうちに手続きを行っておくことをお勧めします。
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