Posted on 2023/12/01
就職活動における企業選びの条件として、労働時間の短さや休日の多さを重視する傾向が強まっています。厚生労働省では「令和5年就労条件総合調査」において、年間休日総数や年次有給休暇(以下、「年休」という)の取得状況などの調査結果を公表しており、自社の状況を一般的な水準と比較することができます。そこで以下では、この調査の中から年間休日総数、年休の取得状況、特別休暇制度の運用状況をとり上げます。
[1]1企業平均の年間休日総数
令和4年(または令和3会計年度)の1企業平均の年間休日総数は110.7日となりました。前年調査は107.0日でしたので、3.7日増えたことになります。この年間休日総数を従業員規模別にみてみると、30~99人が109.8日、100~299人が111.6日、300~999人が115.7日、1,000人以上が116.3日となっています。
[2]年休の取得状況
年休の取得状況について、令和4年(または令和3会計年度)の1年間に企業が付与した年休の日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均で17.6日(前年調査も17.6日)となりました。そのうち労働者が取得した日数は10.9日(同10.3日)で取得率は62.1%(同58.3%)となりました。取得率については、昭和59年以降、過去最多となり、初めて60%を超えました。この取得率を従業員規模別にみてみると、30~99人が57.1%、100~299人が62.1%、300~999人が61.8%、1000人以上が65.6%となっています。
[3]特別休暇制度
年次有給休暇以外の休暇として、会社が恩恵的に設けているものとして特別休暇制度があります。今回の調査結果では、夏季休暇、病気休暇等の特別休暇がある企業の割合は55.5%(前年58.9%)となっており、種類別にみると下表のようになっています。※表はクリックで拡大されます。
人材採用において休日日数は重要な判断要素となっています。採用力を確保するためにも、こうした調査資料を活用し、自社の課題を検討するとよいでしょう。