増加に転じた労災の死亡者数と休業4日以上の死傷者数

Posted on 2022/07/01

増加に転じた労災の死亡者数と休業4日以上の死傷者数 今年度は2018年度より実施されている第13次労働災害防止計画の最終年度となっていますが、先日、厚生労働省により昨年度の労働災害発生状況が公表されました。昨年度は残念なことに、前年よりも労働災害の死亡者数と休業4日以上の死傷者数がともに増加となっています。以下では、この内容と災害の傾向についてみておきます。

1.労働災害による死亡者数

 2021年の労働災害による死亡者数は867人で、前年より65人の増加となりました。新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」という)への罹患による労働災害の死亡者数を除くと778人で、前年より6人減少しています。第13次労働災害防止計画では、死亡者数を2017年と比較して、2022年までに15%以上減少させることを目標としていますが、2021年ではこの目標を達成できませんでした。
 事故の型別でみると、「墜落・転落」が217人ともっとも多く、「はさまれ・巻き込まれ」が135人と続いています。

2.労働災害による死傷者数

 2021年の労働災害による休業4日以上の死傷者数(以下、「死傷者数」という)は149,918人で、前年より18,762人の増加となりました。新型コロナへの罹患による労働災害による死傷者数を除くと130,586人で、前年より5,471人増加しています。第13次労働災害防止計画では、死傷者数を2017年と比較して、2022年までに5%以上減少させることを目標としていますが、重点業種(陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設および飲食店)ではすべてで増加しており、目標達成には大幅な減少が必要な状況になっています。
 全産業の事故の型別でみると、「転倒」が33,672人ともっとも多く、「墜落・転落」の21,286人、「動作の反動・無理な動作」の20,777人が続いています。

 厚生労働省・都道府県労働局から各事業場に対して、全国安全週間(7月1日から7日まで)とその準備月間(6月1日から30日まで)の期間において、積極的な労働災害防止活動の実施が働きかけられることになっています。そのため、事業主としては、各事業場の安全衛生管理体制が確立されているのかを確認し、安全作業マニュアルの整備や見直しを行っておきましょう。

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