新卒者が3年以内で会社を辞める割合は高卒で4割、大卒で3割

Posted on 2018/11/29

新卒入社に関して「七五三」という表現が用いられることがあります。これは新卒者の離職率を表したものであり、入社3年以内に、中学新卒者(中卒)の7割、高校新卒者(高卒)の5割、大学新卒者(大卒)の3割が退職するという意味です。
先日、この離職率に関する最新のデータが厚生労働省より公表されたことから内容をみてみましょう。

 

1.高卒・大卒の就職後3年以内の離職率

 高卒と大卒の離職率をみてみると、高卒の新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率(以下、「就職後3年以内の離職率」という)は39.3%と前年(40.8%)より1.5ポイント減少し、大学の就職後3年以内の離職率についても31.8%と前年(32.2%)より0.4ポイント減少しました(いずれも平成27年3月卒業者)。高卒はいわゆる七五三の5割までは達しないものの、大卒より高い割合で離職していることが分かります。

 

2.事業所規模別の就職後3年以内の離職率(高卒)

この離職率を事業所規模別にみてみると、高卒、大卒共に事業所規模が小さくなるほど、離職率が高くなっていることが分かります(図1、図2参照)。従業員数100人未満の事業所において、高卒の就職後3年以内の離職率をみてみると、30~99人の事業所では46.3%と前年(47.1%)より0.8ポイント、5~29人の事業所では55.9%と前年(56.4%)より0.5ポイントともに減少していますが、従業員数1,000人以上の事業所が25.3%であることを考えると、相当の開きがあることが分かります。このような企業規模における傾向は、大卒でも似た形となっています。

 

【図1】平成27年3月新規高卒就職者の事業所規模別就職後3年以内の離職率

 

【図2】 平成27年3月新規大卒就職者の事業所規模別就職後3年以内の離職率

(資料出所)厚生労働省職業安定局集計

 

売り手市場のなか、新卒者の採用に力を入れている企業も多いかとは思いますが、上記のような割合で多くの新入社員が3年以内に離職に至っていることを考えると、企業としては、採用に力を入れるのみでなく、離職の原因を分析し、新卒者が定着するよう職場環境を改善したり、教育制度を充実させたりするなどして離職防止策を行いたいものです。また、中途採用をメインに行っている企業についても、同様に定着に視点をおいた施策が求められます。

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